誰か助けて! 産後鬱になってしまいました。。

まさか自分が! 第1子で母乳ノイローゼから産後鬱になって減薬→第2子妊娠→2度目の産後鬱→完治までの道のりを書く。少しでも多くの出産した家族の役に立ちたい。

※※病院の選び方①※※

※※病院の選び方①※※

 

ドクターショッピングという言葉,聞いたことあるかな?

ドクターショッピングとは・・・

 ドクターショッピングとは>
 主婦がより安いものを買い求めてあちこちのスーパーマーケットなどを回るように、患者さんがよりよい医療を求めていろいろな医療機関を訪ね歩くことを「ドクターショッピング」と言う。

 たとえばA医院にかかった人が、そこでの診察には満足できず、次にB医院を受診し、同じ症状を訴える。さらにそれでも満足せず、C医院を受診し、そこでもまた同じ症状を訴える。こうしてあちこちの医療機関を受診し、どこへいっても満足しないまま終わる。青い鳥を探し回ったチルチルとミチルのようなものである。

 主婦がより安いものをもとめてあちこちのお店をさがすことは合理的なことであるが、患者さんのドクターショッピングにははっきりいって、利点はひとつもない。

 よほどひどい病院は別として、ふつうの病院であれば、だいたいやっていることはどこも大して変わらない。病気を診断し、治療する、という医療行為は普遍的であり、世界中どこをさがしても「青い鳥」病院は存在しないのである。

というものだ。

自分が産後鬱になる前は,ほとんどかかりつけの病院などなかった(それほど健康だった。)風邪をひいても1日ぐっすり寝れば翌朝には全快というタフさだった。

産後鬱になった私はまさにドクターショッピングになってしまった。それがますます治るのを遅らせていくのであった。

 

 

産院で紹介状を書いてもらった病院は私の地方では誰もが知っている精神科のある総合病院だった。名前をだせば「えっ!あそこに通ってるの?」てなイメージの病院である。

 

私の担当をしてくれたのはT井先生というまだ30代の男性医師だった。

私の病状を30分近く丁寧に聞いてくれて「うーん。産後鬱の症状だけど,まずはぐっすり寝ることが大事だから,メイラックス2mgを0.5錠,アンデプレ50mgを1錠とフルニトラゼパム1mgを1錠飲むように」処方された。

どんな薬なんだろうか・・・。帰宅するとすぐにネットで検索する。

 

メイラックスとは

メイラックス抗不安薬という種類のお薬になります。現在用いられている抗不安薬は、ほとんどが「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれるものです。そして、メイラックスベンゾジアゼピン系になります。

ベンゾジアゼピン系には、

不安を和らげる作用(抗不安作用)

筋肉の緊張をほぐす作用(筋弛緩作用)

眠くさせる作用(催眠作用)

けいれんを抑える作用(抗けいれん作用)

 という4つの作用があります。

ベンゾジアゼピン系のお薬は全てこの4つの作用がありますが、それぞれの強さはベンゾジアゼピン系の各薬剤によって異なります。そして、ベンゾジアゼピン系のうち、抗不安作用に特に優れるものは「抗不安薬」と呼ばれています。

メイラックスベンゾジアゼピン抗不安薬ですので不安を和らげる作用に優れます。しかしそれ以外の作用も有しています。

具体的にメイラックスのそれぞれの作用の強さを見ると、

  • やや強めの抗不安作用
  • 軽度の筋弛緩作用
  • 中等度の催眠作用
  • 中等度の抗けいれん作用

といった各作用の強さを持ちます(個人差もあり、あくまでも目安になります)。

メイラックスは、抗不安作用は「やや強め」です。そのため、中等度~重度の不安の改善のために多く用いられます。また筋弛緩作用や催眠作用も持っているため、筋肉をリラックスさせたり眠りを導いたりという作用も期待できます。

またメイラックスのもう1つの特徴として「作用時間が極めて長い事」が挙げられます。他の抗不安薬と比べて、メイラックスの作用時間はかなり長めになります。作用時間を知る1つの目安となる値に「半減期」があります。半減期はそのお薬の血中濃度が半分に下がるまでにかかる時間の事で、そのお薬の作用時間の長さを知る1つの目安になる値です。

メイラックス半減期が約122時間であり、これは他の抗不安薬と比べても極めて長い数値となります。薬効が122時間という事ではありませんが、長時間作用するという事には間違いありません。

作用時間の長さは、1日を通して長く効果を発揮してくれるというメリットもあります。また長く効くお薬の方が耐性や依存性が生じにくいため、メイラックスベンゾジアゼピン抗不安薬の中では耐性・依存性を起こしにくいお薬であり、これも大きなメリットになります。一方で長く効いてしまうという事は、催眠作用による眠気や筋弛緩作用によるふらつきが日中にも出てしまいやすいというデメリットにもなります。

【長所】

  • 長く効く(半減期122時間)ため、服薬回数が少なくて済む
  • 抗不安作用がそれなりに強い
  • ゆっくり効くため依存性が低く、離脱症状も起こしにくい

【短所】

  • 長く効くため、眠気が日中に持ち越しやすい
  • 数日は身体から抜けないため、お薬が合わなかった時はつらい

 

 

 次にアンデプレとは

抗うつ効果は弱い眠りを深くする作用に優れる(深部睡眠を増加させる) 

副作用は少ない(性機能障害が若干多め)

 

「抗うつ効果」は強いとは言えず、やや頼りないところがあります。
抗うつ効果は弱いため、うつ病薬物療法アンデプレのみで行う、というケースはあまりありません。

しかし、「眠りを深くする作用」には優れています。
ただ眠らせるだけではなく、深部睡眠(=深い眠り)を増やしてくれるので、熟眠感が得られることが期待できます。

睡眠薬とは違う作用機序で眠りに導くため、睡眠薬があまり効かない不眠の方でも、効果が見込める可能性があります。

 

 最後にフルニトラゼパムとは


神経症における不安・緊張・抑うつ
うつ病における不安・緊張、
心身症(消化器疾患、循環器疾患、自律神経失調症更年期障害、腰痛症、頸肩腕症候群)における身体 症候並びに不安・緊張・抑うつ
○ 下記疾患における筋緊張の軽減
  脳脊髄疾患に伴う筋痙攣・疼痛
○ 麻酔前投薬

 

 

一般的に抗鬱薬は3週間以上飲み続けないと効果がでないと言われている。

私は毎日機械的に薬を飲み続けた。

その時は夜9時に寝て,朝11時くらいまで,毎日14時間ほど寝ていたと思う。

1ヶ月が過ぎたある日,母親に言われた。

「何だか薬で意識も朦朧としているし,薬の依存とかは怖いから,薬をかえてもらったら?」

今考えると,T井先生はまずはゆっくり静養することに重点をおいてくれていたようだ。だけどせっかちな私と母は1ヶ月たっても全くよくならないことに焦って,T井先生への信頼が揺らぎ始めてしまったのだ。

 

そして初診から1ヶ月と2日過ぎた日。私はまたしてもやらかしてしまった。ドクターショッピングの始まりである。

 

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